2011年5月16日月曜日

RightScaleとマネージドサービス

これから、RightScale(http://www.rightscale.com)のいろいろな情報を書いていきたいと思う。

RightScaleとは
アメリカにある、クラウドの管理ツールをリリースしている会社?
Amazon AWSのコントロールパネルを運営している会社?
と思われていると思う。
もっとも、Amazon AWSがあるのに何で、RightScaleがあるの必要なの?という疑問が一番多いかもしれない。

Cloudと言えば、Amazon AWSなどのようなIaaS(ハード寄りのクラウド)から、salesforceなどのようなSaaS(アプリケーションサービス寄りのクラウド)が有名だが、RightScaleは何かというとPaaSと言われるプラットフォームのクラウドである。あくまでもプラットフォームを提供するので、Amazon AWSやらCloudstackなどを制御することもできるし、RightScaleの上にアプリケーションを設置して、SaaSを立ち上げることが可能である。
まだ、PaaSというとピンと来ないと思うが、一言で言えば、「環境を提供するクラウド」なのかもしれない。

なぜ環境が必要なのか?
エンジニアなら、サーバを用意して、OSをインストールして、アプリケーションを導入した事は1度はあるかもしれない。ただし、それだけでは、業務に使えず、設置する環境に合わせた、ネットワーク構成、監視やパフォーマンスモニターを設置しなければならない。また、作成した場合、そのサーバの仕様書を作成するというエンジニアにとっては苦痛なドキュメント
作成が待っているケースがほとんどである。

これを誰かがやってくれないか?と思うのは、誰しもが考えることで、今までだと、これをマネージドサービスというサービスでアウトソースすることができた。(今でもマネージドサービス業者は沢山あるが。。。)
Amazon AWSを例に取ると、サーバの作成、つまりインスタンスの作成は、驚くほど簡単である。ただし、やっぱり、環境の構築やら仕様の設定は、ユーザがする必要がある。また、コストの計算も必要だ。

一つ例として、クラウドなど関係なしにサーバを構築して、インターネットサイトを作成することを考えてみることをする。以下は、マネージドサービスの一般的なフローだ。

  1. データセンターや回線の調達
  2. サーバの調達と保守の加入
  3. OSの導入
  4. ミドルウェアのインストールと設定
  5. 運用(監視やモニタリング)
  6. ユーザアプリやユーザデータの導入

という形になり、台数やロケーションを複数用意したりして、本当に一からやろうとすると構築も運用も大変。

そこで、マネージドサービスを活用すると、自分たちの労力を減らして本業(つまり、ユーザアプリ、データなどコンテンツ作成)に力を入れることが可能になる。ただ、このようなサービスは、初期費用がかかったり、最低契約月数があったり、契約してきたハードウェアが古くなってきたり、ハードウェアトラブルに合ったりと、何かと費用がかかる上に、全てを業者に任せっぱなしにという事も出来ない。

もちろん、マネージドサービス事業者も、サーバ構築のヒアリング、構築、設置、監視する要員を配置したり、契約、ハードウェアの資産管理をしたりと、結構やることが多い。

顧客がサーバに関する面倒な部分を外部業者にアウトソースをしていても、その全てに関わる人間(顧客と事業者)の全ての時間とコストをかけているのが実情。事業者にも顧客にもあまりやさしくない。

そこでクラウドを導入すると、1〜3の部分までは、クラウド事業者がやってくれて、4以降をやれば良くなる。事業者としては、だいぶ労力が減るので、マネージドサービスを安くできる、というとあまり効果は実は薄くて、データセンターと回線の契約管理やハードウェアの管理部分が減るだけで、俗にサーバ構築の部分であったり、監視やモニタリングの部分の労力は、従来と変わらない。となると、目に見える部分だけのコストダウンしか得られなく、一番費用のかかる人件費はほぼ横ばいという結果になる。

IaaSのクラウドだけを活用すると、リースのハード機材という形から、IaaSのクラウドになるので、マネージド事業者が負債を抱えてビジネスをすることはないという点では、かなり大きいのだが、マネージドサービスのユーザからしてみれば、顧客メリットは感じられない。

マネージドサービス事業者に依頼をするということは、ブラックボックスの部分が多いサーバや環境を利用する事になる。また、一旦障害が発生すれば、マネージド事業者にせよ、クラウド事業者にせよ、事業者からの障害報告を待つしか無いということになる。

RightScaleの機能を一言で言うならば、
  クラウド内でマネージドサービスを一括で行ってくれるサービス
RightScaleは、Amazon AWSを使うと思われているが他のクラウドインフラストラクチャも対応している。

RightScaleの大まかな機能は、
 クラウドのコントロール機能
  各クラウド事業者のAPIを使って、クラウドをコントロール
 RightScaleのイメージ/テンプレートの提供
  RightScaleからカーネルイメージや、スクリプト、テンプレートの提供、あるいは、ユーザによる改変、自作また、それらのリビジョン管理や、全体の管理
 サービスの運用管理
  サイトのオープンやらクローズ、監視、モニタリング、負荷増大時のスケーリング、課金情報などの運用、管理機能

これだけだとわかりにくいので、先ほどのマネージドサービスのステップを当てはめていくと

クラウドのコントロール機能
 1. データセンターや回線の調達
 2. サーバの調達と保守の加入

RightScaleのイメージ/テンプレートの提供
 3. OSの導入
 4. ミドルウェアのインストールと設定

サービスの運用管理
 5. 運用(監視やモニタリング)

ユーザが本当に用意しなきゃならないもの
 6. ユーザアプリやユーザデータの導入

ということになる。つまり、RightScaleを使うと、1〜5まで1つのコントロールパネルでできてしまう。もちろん6の部分は、4の工程で自動的にロードされる。

つまり、マネージドサービスに対して
  1. クラウドを使った自動化
  2. マネージドサービスの劇的なコストダウン
  3. 構築、運用、監視のホワイトボックス化
を驚くほど低価格で手に入れることができる。
図にしてみるとわかりやすい。



akeliosという企業のslideshareの6ページ目に劇的にマネージドサービスにかかる費用が下がったと記載してある。
http://www.slideshare.net/akelios/introduction-to-rightscale

結論
RightScaleは、クラウドを土台とした、Webコンソールによるマネージドサービスプロバイダーツールということになる。

ユーザからしてみると、クラウドを使う限りは、自分たちで制御のできる、マネージドサービスプロバイダーとも言える。

マネージドサービス事業者からしてみれば、オートメーションされて、仕様が見やすいマネージドサービスが提供できるツールは他にないと思う。

必要な人的リソースも驚くほど少ない人数で済むし、作業内容の詳細もログも全てRightScaleが管理しているので、人材の流動が激しい事業者でも均質なサービスが提供できる。担当者は不在ですということを言う必要はない。

最後に良くある質問で、Amazon AWSと何が違うのという質問に答えたいと思う。
Amazon AWSは、IaaSで、インスタンスをはじめとしたインフラストラクチャを提供するが、RightScaleは、クラウドにあるサーバの構築、運用をトータルで行うものである。

次回は、Amazon AWSの扱う上での問題点やRIghtScaleを使うと何が解決できるのかを説明したいと思う。

0 comments:

コメントを投稿